五時二十分。もう、ヤツの足音だけで目が覚めてしまう。リビングから出てきて、玄関に向かってまっすぐ伸びる廊下をテクテク。若いころほど足音に小気味よさはない。だが、年寄りゆえに引っ込まなくなっている爪の立てる、ちゃっちゃっちゃという音は、静ま…
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