わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

信頼

 六時起床。
 引っ越し以来、文章書きよりも残務整理とドウブツの世話ばかりしているような気がする。今日も麦次郎を連れて病院へ行った。腎臓が片方小さいと言われたことがあるので、年に一度は健康診断をしてもらう。結果はやや内臓脂肪が多いのが気になるが問題ナシ、ということだったが、帰宅後に花子が問題アリになってしまった。
 麦次郎を入れたキャリーを抱えて戻ったところ、半別居状態とは言えともに生活する相棒猫がいなくなったのが気になったのだろうか、どうだった、だいじょうぶだったか、と訊ねるような目つきでぼくらのほうへよってきた。そこまではよい。玄関で靴を脱ごうとしたら、花子が立ち上がってキャリーの中を覗き込んだ。麦次郎は慣れない病院から帰ったばかりで大きな不安を感じているはずだ。ここで八つ当たりされたらまずい。あわててキャリーを引き上げたら花子が足元に絡みつくような形でぱたりと倒れ込み、その拍子に靴を脱いだばかりのぼくの足がもつれた。転んだ。その瞬間、花子の足でも踏んだのだろうか。よくわからない。だが突然花子は怒り出した。激しく威嚇された。手のつけようがないので、例によって隔離だ。その後も紆余曲折はあったが省略。二十三時現在、花子はまだ少しだけ怒っているようだ。ぼくの顔を見ても威嚇しなくなったが、不安は心の底にしつこく残っているようで、物音などに敏感に反応する。一晩眠れば、その不安は消えるにちがいない。今夜は花子がいつものように戻ることを祈りながら眠ることにする。
 やっとの思いでつくりなおした花子との信頼関係が、ぼくの不注意でまた壊れてしまったのがつらい。信頼関係をつくるのが苦手なのは、ニンゲンとの間だけでもうんざりだというのに。花子よ、早く機嫌を直しておくれ。