わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

さよなら麦次郎(偽)

 麦次郎が手に負えないほどワル猫になってしまい、やむなく捨てることにした。ホントの話ではない。夢だから安心してほしい。ぼくとカミサンは夢の中で麦次郎を道端に捨てた。だが、捨てた猫はあきらかに麦次郎ではないのだ。白黒ブチのデブ猫だ。手触りも違う。ゴワゴワしている。できの悪いフェイクファーのようだ。こんな猫、知らない。だが、夢の中のぼくはそれを麦次郎だと信じ込んでいる。捨ててから何時間か何日か、とにかく時間がある程度過ぎたようだ。ぼくらは麦次郎が気になって仕方がなくなり、ちょくちょく捨てた場所へ様子を見に行くのだが、会うたびにどんどん麦はデブデブになってゆく。姿を見ればなつかしさにうれしくなるのだが、どこかにもうひとりの自分がいて、これは麦じゃないこれは麦じゃない、と否定している。
 七時三十分起床。めずらしく寝坊。おかしな夢を見たからだろうか。

 日中は延々とお仕事。午前中から午後早めの時間にかけて、N不動産がらみの案件二発。悩んだが、モヤモヤしたアイデアをつかめた、と思ったら、すぐに言葉にできたのでよかった。夕方は某住宅メーカー。煮詰まったので、夜に少しだけ散歩する。半月が墨色の空を明るく照らしていた。冷えた空気がオーバーヒート気味の脳味噌に心地よく凍みる。
 
 読書は遠藤周作『海と毒薬』を少しだけ。院内に広がる手術死の噂。無気力にとりつかれる主人公の勝呂。そして空襲。