今日から仕事開始。とはいえ徐行運転である。しかし身体を慣らすために七時に起きた。いつもより窓の結露が多い。サウナでかいた汗の粒と窓のサッシにびっしりと付着した水滴はよく似ているが、結露は冬のものだからなのだろうか、まるで別の存在に見える。結露は冬の季語になるのだろうか、とふと思った。なるのなら、まるで情緒のない、つまらぬ季語だ。だが、そこからも風情を感じさせるのが俳人の腕の見せどころなのだろう。
某IT企業パンフレット、某複合ビルのショッピング街PR誌、某筆記具メーカー新聞広告など。アタマがどうしても切り替わらない。というより、思考とアイデアのレールにうまくはまっていかない感じだ。
夕方、貴子鍼灸治療室 http://www.takako-hari.com/ へ。肩、腰に大量に鍼を打たれた。そこが経絡なのだろうか、差し込まれる瞬間、その一点だけが自分の身体であって身体でないような、不思議な感覚に必ず襲われる。鍼が身体の中をグルグルとかき混ぜているような感じだ。その回転に同期して、ほかの経絡が微妙に反応しているような感じもしないでもないが、これはぼくの想像のせいかもしれない。打ったまま三十分程度じっとしていた。悪いであろう部分がズンと重くなる。やがてうずきはじめる。動かしていないはずの鍼が、小刻みに震え、回転しているように感じられるからこれまた不思議だ。治療後は悪かった部分が重く感じる。大量の鍼がまだ刺さったままのようである。血液が流れ、自然治癒力が高まっている証拠なのかもしれない。
帰りがけ、「猫の手書店」に立ち寄る。
帰宅後は、だるくて集中力がつづかない。おまけに花子が大騒ぎだ。一時間近く、フーン、フーン、フニャン、フニャンと鳴きわめきつづけた。ウンコがしたい、でも出ない。そんなときは必ずフニャフニャと鳴きつづける。トイレに砂を足してあげたら、案の定五分も経たぬうちにボロンボロンと出してくれた。しかし、今日はなぜかつづきがある。もうこれでスッキリしたはずなのだが、まだぼくの足元で、フーン、フーン、フニャン、フニャンと要求でもありそうな鳴き声を漏らしながらウロウロしている。
夜は「古畑任三郎」を観る。殺人事件がエンターテインメントになるって、冷静に考えるとスゴイことだ。リアルな世界でいくら実際に殺人が起き人々が心を痛めても、架空の世界ではそれが娯楽になるのだから。だから、エンターテインメントには大きな責任があるのだと思う。ただし、それは義務ではない。