わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

靄か霞かそれとも雲か

 六時二十分起床。まだ寝ていたい、と布団の中に潜りつづける花子を放置し身支度をはじめる。横殴りの雨。だがよく目を凝らせば雨滴は細かく、殴るというよりは流れるといった具合に、横へ横へとそれてゆく。
 七時三十分、荻窪駅へ。東京駅でH社のP氏、デザイナーQ氏と合流し新幹線で神戸へ。
 往路。窓から見える山の重なりは、峯を尾根を隠すように、靄か霞かそれとも雲か、歴然としない雨滴の煙に覆われている。時おりそばに迫る谷の黄葉、紅葉に、目を奪われつつ晴れ空での景色を惜しんでいると、たちまち点描のような色彩は途切れ、古びたビルが立ち並んだり、枯れた田畑が拡がったり、推量の少ない川が伸びたりする。じっと見つづければ飽きることなどないのだが、先の取材のことを考えると見とれてばかりもいられない。資料に目を通す。
 十二時、神戸着。タクシーの運転手が、先日接触事故を起こした潜水艦が修理のためにドック入りしている、と教えてくれた。本当だろうか。
 十三時より取材。十四時よりインタビュー開始。十三名を一度に相手にする。撮影を済ませ、十六時三十分終了。クライアント、P氏、Q氏らは駅のそばのホテルで軽く飲んでいく、ということだが、帰りの車内で録音したテープを書き起こしたかったので辞退。ひとりで帰路につくことに。陽も暮れ景色に心奪われることもなさそうで、これなら集中できると作業を開始したが、そばに座っていた親子連れの子どもがギャーギャー泣くので音声が聞き取れない。泣きやんだとしても、新幹線のシートで長時間A5サイズのモバイルパソコンで文字打ちをするのはかなり酷な作業だ。背中がひどく痛み、三十分でギブアップ。残りの時間はテープを聴き返すだけにとどめた。
 二十一時過ぎ、帰宅。「のだめ」を観ながら軽く食事をする。青春だなあ。
 Amazonで注文していた熊谷守一鳥山石燕の画集、そしてKing Crimsonの「Red」「Discipline」の紙ジャケット版が届く。わーい。

鳥山石燕 画図百鬼夜行全画集 (角川文庫ソフィア)

鳥山石燕 画図百鬼夜行全画集 (角川文庫ソフィア)

熊谷守一の猫

熊谷守一の猫

レッド(紙ジャケット仕様)

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ディシプリン(紙ジャケット仕様)

ディシプリン(紙ジャケット仕様)