わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

デンデンムシムシ

 六時四十五分起床。雨は完全にあがった。窓から明るい光が差しているが、空に雲は多い。折り重なる灰色の不定形には、梅雨の様相が色濃く残る。カタツムリを見たいと思う。梅雨といえばカタツムリ、紫陽花の葉の上をキラキラ輝くスジをつけながら伝っていくデンデンムシムシが、実物ではなくイラストのイメージでアタマに浮かぶ。あのようなシーンには、生まれて三十八年、一度も出くわしたことがない。ふと気づけば、そこにいる。コンクリートアスファルトに這いつくばる。路地裏の湿った土の上に放置されたブロックやビールケースの上を伝いながら動く。カラをとったらナメクジになるんだよ、とホントなのかウソなのかよくわからない情報を信じ、しかしそれを実験するのはなんとなく気が引け、そうこうしているうちにカタツムリなどに関心を示すことはなくなり、いつの間にかオッサンに、カタツムリとは無縁のオッサンになっている。今さら縁結びをするつもりはないが、見たい、軽くあのカラをつまんでみたい、はずしたりはしないから。そんなことを思いながら空を見上げ、昨日と同じように湿った空気を胸いっぱいに吸い込んでみる。
 久々に外出の予定がない。一日中書斎にこもってひたすら仕事。某運送会社(って言っていいのかな)の企画、某家電メーカーパンフレット。コピー/FAX/プリンタ複合機を稼働させると部屋の温度が一気にあがる。温度が上がると、思考もあっぷあっぷになる。エアコンに頼らざるを得ない。しかし、快適になったと思ったところで早めにスイッチを切ることにしている。もちろん理由は省エネ対策。温暖化防止のためであるが、経費節減の意味合いも強い。
 夕方、すこしだけ散歩。
 二十二時前、ひと区切りついたので手を止めた。