二時過ぎだろうか、目が覚めた。音なり光なり揺れなりの、外側からの何かに目覚めさせられたというわけではない。寝ていた身体が自身の、内側の異変に気づいた。胸がかすかではあるがゼイゼイと鳴る。喉が痛む。また喘息の症状か。煙草の煙が立ちこめる場所に数十分いると、翌日は必ず潜んでいた喘息がひょいと胸の奥から顔を出す。困ったものだが、業界柄、仕事相手に喫煙者は多い。ごまかしながら会うしかない。枕元では花子が心配そうにぼくを見ていた。
六時四十五分起床。曇り空から小雨がぱらついてる。
午前中は某高校の学校案内。
十四時、霞が関にて打ち合わせ。デザインカンプの提出。おおむね好評。ご担当者のひとりが某大御所画家のお孫さん。ファンだという話をしたら、とても喜ばれた。
十六時四十分、帰社/帰宅。ふたたび某高校の学校案内。
夕方、図書館から予約したCDが手配できたと連絡が会ったので引き上げに行く。雨があがり、空を覆っていた灰色の雲は横へ横へと伸びながらちぎれちぎれになり、西のほうに広がる雲たちは姿の見えぬ夕陽を照らし、柔らかで透き通ったオレンジ色に輝いている。
夜も少しだけ作業。