2007-08-01 いしいしんじ『みずうみ』 読書日記 第一章読了。ああ、そうか。まず「伝説」をつくってから、現代に舞台を変えて展開するわけね。どことなくマルケスの『百年の孤独』っぽい。『百年の孤独』は、ブエンディーア一族の数奇な運命を通じて百年という時間の短さと圧倒的なエネルギーを語っていたが、本作の第一章は、延々と、時の流れなど感じさせぬような単調さとともにつづいていた歴史の終わりの数日間(いや、数ヶ月かも)を語ることで、エネルギーが消え、別の何かに変化する瞬間を描こうとしているように思えるけど…どうなんだろ。