わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

諏訪哲史「アサッテの人」

「文体」という考え方の否定、物語への回帰、コトバを軸にした展開、作品の断片化、原形のない再構築……。軽く書き出しただけでも、これだけの前衛的要素がある。吉田修一とか綿矢りさのように、万人に受け入れられる作品ではないかもしれないなあ。読みはじめの抵抗感さえ乗り越えれば、十分おもしろいのだけれど。といっても、まだ3章めまでしか読んでいない。