【文学】
生きることと死ぬことの意味をこれまで以上に深く考えさせてくれた『とげ抜き』と、物語(を語ること)の魅力を不思議な手法で教えてくれた『めぐらし屋』がダントツによかった。
2006年は文学復興の一年だった(わりには、個人的にはつまらなかった)が、今年は一転してケータイ文学なるライトノベルばかりが話題になり、また視界が悪くなってしまったような気がするのが残念。『カラマーゾフ』とか、古典復興の動きがあるけど、全体としては閉塞感が強まるばかりのような…。
- 伊藤比呂美『とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起』
- 堀江敏幸『めぐらし屋』
- 町田康『猫のあしあと』
- 大江健三郎『臈たしアナベル・リイ 総毛立ちつ身まかりつ』
- 古井由吉「黙躁」(『白暗淵』として単行本化)
- ガルシア・マルケスの翻訳作品ばんばん発売
【マンガ】
菌に夢中! な一年でした。それから、ケンドーコバヤシのおかげでジョジョが市民権を得ることができたのは個人的にうれしかった。ニョホホ。
【音楽】
不作な一年。フリップ&イーノの最新作はとても気に入っているのだけれど、DGMでダウンロード販売していた音源とまったくおなじ内容だったのでがっかり。MP3で聞いてたけど、結局CDも買っちまったし。
Davidのライブも期待外れだったのだけれど、デビが風邪さえひいていなければ素晴らしい内容になったでしょう、ということで。
そうそう。今年の前半はかなりジャズに傾倒したのだけれど、結局熱狂的なジャズファンにはならなかった。
来年は、再始動が噂されるKing Crimsonに期待!(アルバム発売は2009年みたいだけれど)。
- Robert Fripp & Brian Eno「Beyond Even」
- ProjeKct Six「East Coast Live」
- David Sylvian「When Loud Weather Buffeted Naoshima」
- David Sylvian「The World is Everything Tour」(おまけ)
【ドラマ】
今年はさほどドラマを観なかった。にも関わらず、印象の強い作品が三つも。豊作!
【美術】
仙崖ののほほんとした禅画と、モネの睡蓮にノックアウトされました。
【その他】