わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

下痢元旦

 五時、花子が突然便意をもよおす。片づけるために様子を見る。下痢だ。水っぽい下痢便ではなく、軟便に近い。ふだん便秘がちな花子が下痢になることは少ないが、年末のくしゃみ連発のときに打った抗生物質の注射の影響か、その日は軽い下痢をした。これを引きずっている可能性があるので、注意せねば。そう思いながら汚れた尻を拭き、二度寝
 九時ごろ、花子がまたトイレに入っている。また下痢だ。明け方より分量が多い。尻もさらに広く汚れている。排便後にすぐ部屋のあちこちをうろついたので、尻についた便が床に付着している。自分でなびったのかもしれない。たちまち部屋中が下痢便特有の臭さでいっぱいになった。臭いが尋常ではない。これはかなり重症なのではないか。まだまだ二度三度と下痢がつづく可能性がある。そのたびに尻を汚すのではないか。逃げる花子を追いかけ、取り押さえて尻を清め、さらに尻の周りの毛を軽く刈った。部屋に出しっぱなしにしていたドライフードは片づけた。絶食させないと治らないだろうという判断からだ。
 しばらく様子を見たが、午後になっても症状は治まらない。アオン、と短く低い、普段とはあきらかに違う声で鳴きはじめたので、病院につれていくことに。かかりつけの「グラース動物病院」に電話すると、十四時四十五分ごろに来て、と言われる。正月だが時間外診療扱いで診てくれるそうだ。地獄にホトケ。嫌がる花子をキャリーバッグに入れ、自転車の荷台にくくりつけ、破魔矢をもって笑顔で歩く家族連れやカップルなどを横目に全速力で、しかしなるべく自転車が揺れないよう気をつけながら病院へ向かう。
 診断結果は大腸炎。持参した便を検査してもらったが、おかしな菌などは発見されなかった。下痢止めの注射をし、十八時くらいからドライフードのみ、少量を小分けして一時間に一度ずつ与えるようにと指導された。ひとまず帰宅。
 注射が効いたのか、下痢はピタリと止まった。苦しそうな表情も見せず、ケロリとしている。小分けしたドライフードもペロリとたいらげ、もっとくれ、といいたげな顔でこちらを見つめ返す。
 夜は安心したせいか酒が進み過ぎた。べろんべろん。