わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

東西狂言の会(三鷹公会堂)

 狂言界の東の名門である野村家の一派と、西の名門である茂山家の一派が(なぜか)三鷹で毎年合同の狂言会を行っている。ぼくも観るのは今年で三度目。コントの古典とも言うべき、愛すべき内容に爆笑。

  1. 奈須与市語……我らが狂言サイボーグ、もとい元祖「ややこしや」の野村萬斎が一人で、源平屋島(八島)の合戦の扇落としを語る。もともとは能の「八島」の間狂言の特殊演出として語られるものらしく笑いの要素はないのだが、一人で義経那須与一、後藤兵衛実基を演じ分けたり、小道具の扇子を、的代わりにされた扇だけではなく、弓だのなんだのとさまざまな道具に見立てて使う、その技には感服。ただ、演じ分けについていけなくなり観てて「ややこしや」になってしまう。
  2. 磁石……茂山千之丞演じる「すっぱ」(ボケ役とでもいおうか)と、旅の男との荒唐無稽なだまし合い。
  3. 鍋八撥(なべやっぱち)……鞨鼓売りと浅鍋売りの、壮絶な一番乗り争い。浅鍋売りがボケ。この狂言は、ちょっぴり「ペナルティ」(ヒデとワッキーの、ね)に似ていると思った。もちろん鞨鼓売りは浅鍋売りを蹴飛ばしたりしないが。