わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

後藤明生『首塚の上のアドバルーン』

 やはり連作短編、というより中編小説っぽい感じ。
 主人公の小説家は、自宅マンションから見えるこんもりとした緑の丘の上に、謎の人物の首塚があることを知る。この首塚をめぐってあれこれストーリーが展開していくようなのだが、ものすごーくグダグダな展開。どうでもいい寄り道ばっかりしている。その迷走っぷりが、後藤明生の魅力ではあるのだが。