わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

佐伯一麦『ノルゲ』

「群像」で延々と連載がつづいていた長編私小説私小説として正当に評価される作家って、現代には少ないよなあ。
 どうやら精神を病んでしまったらしい物書きの主人公「おれ」は、妻のノルウェー美術大学留学に同行する。言語の壁や生活習慣の微妙な違い、そして風土や天候の違いを感じながらも、なんとか暮らしをはじめるのだが。
 異国の地に行くと、いやでも「言語」というものについて考えざるを得なくなる。その感覚を、とても自然に表現していると思う。
 これを読みはじめちゃったので(店で立ち読みしてから買った。だから漫画の立ち読みをする人たちを非難する立場じゃないんだよな、おれ)、星野智幸はしばらくお休み。

ノルゲ Norge

ノルゲ Norge