わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

佐伯一麦『ノルゲ』

 アスベスト被害の体験談がつづく。このあたりはどうやらかなり真実に近いらしい。
 友人でもあるかかりつけ医師からFedEx群発頭痛のクスリを送ってもらい、ひとまず安心する主人公。
 少しずつ、何かがほぐれていく感触。何がそう感じさせているのかと思ったら、どうやらそれは、鳥の描写。ナイチンゲールとシャーレなるカラスに似た鳥の対比。闇と光の象徴なのかな。発想はフツーだけれど、フツーの発想ってしっかりした描写力がないと読める内容には書けないからなあ。

ノルゲ Norge

ノルゲ Norge