第三章「言葉の薄氷を踏んで」では、そのタイトルどおり、時代という概念から少々離れて言葉について考察している。言葉と、言葉を使う主体の意識がずれることで、発話と意味がずれる、というか。そこに古井さんはある種の狂気を読み取る。
そして、言葉について考えることが、いつしか時代について考えることと重なりあう。その背後にあるのは、言葉を操る主体であるニンゲンの、その時代時代における精神性。これまた狂気。
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