Podcastで、散歩しながら。
エッセイ、なのだろうか。入院中、どうやら漱石本人らしき人物が頻繁に耳にした、おろし金で何かをするような音。それがなんだったのか、を軸に入院中の心境が語られる短篇なのだが、病死という現実に音を聞く(聞くというよりは、自然と聞こえるという感じか。聞こえてしまったので、聞き入ってしまい、気になってしまう)という肉感的な行為が対置され、そこから、はかなさとたくましたが同居した「生」というものが浮き彫りになってくる。
夢十夜・変な音・クレイグ先生 (1971年) (雨の日文庫〈第6集(現代日本文学・大正編) 1〉)
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