わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

小川洋子『猫を抱いて象と泳ぐ』

 チェスを題材にした偏愛小説、なのかな。小川流の。暗闇の中で、ひとりつぶやくような文体は相変わらず健在。健在、という単語がまったく似合わぬ文体なのだけれど。
 少年がチェスと出会うまで。回りくどいなあ、というのと、なんだかこのストーリーの幕の開け方って、少年漫画みたいだな、と。主人公が唇に障害をもって生まれたという設定と独特の文体がなければ、少年マガジン連載のチェス小説って言っても通用するような。

猫を抱いて象と泳ぐ

猫を抱いて象と泳ぐ

↓読んでみたい作品。
海 (新潮文庫)

海 (新潮文庫)

↓いちばん好きな作品。といっても小川作品は四冊くらいしか読んでないけど。
寡黙な死骸 みだらな弔い (中公文庫)

寡黙な死骸 みだらな弔い (中公文庫)