半分以上残っていたものを、一気に読んだ。博学で同性愛傾向のある現代詩雑誌の編集者が、密集したものや群衆的なもの、肉体的なもの(かな?)などに激しい嫌悪感を抱いてしまう、心の病気を抱えた十代の美少年詩人のイタリア紀行文的な創作を紹介する、という内容なのだが、まあ、こりゃかなりの問題作ですな。おもしろいのだが、じゃあ、この作品をどう読み、どう受け止めればいいのかが、さっぱり見えてこない。言葉の本質と人間の生/性の本質を、本質とはまったく異なる手法で語ろうとしているのだとは思うが。
以下の項目のうち、ひとつでも該当するものがある人は、読むべし。
[ ]現代詩に関心がある
[ ]サドや澁澤龍彦が好き
[ ]沼正三『家畜人ヤプー』を、嫌悪感なしで読むことができる
- 作者: 諏訪哲史
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- 作者: マルキ・ドサド,マルキ・ド・サド,渋澤龍彦
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
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- 作者: 澁澤龍彦
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- 作者: 沼正三
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