わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

青山七恵「かけら」読了

 希薄なようでいて、でも確かに存在している父。希薄に思えるのは、そのようなフィルターを自分自身がもってしまったから。たとえ肉親でも、相手の内面に踏み込むような人間関係を持つことを、知らず知らずのうちに拒否してしまうから。そういうことなのかな。ありがちなテーマ。そして、とてもスタンダードな小説。飛び道具的なストーリー展開や表現はほとんどない。もちろん、だからといって駄作というわけではない。むしろ、こういう地味な小説ってかなりの力量が必要だと思う。

ひとり日和

ひとり日和