五時三十分起床。休みだというのにこんなに早く起きるのは、せめて朝くらい休みらしいことをしたかったからで、朝からせっせと仕事をしようということではないのだが、でも仕事はしなければならないのだから状況は複雑だ。とはいえその複雑な状況をつくりだしているのはぼくのせめて朝くらい休みらしいことをしたいという欲求によるもので、この欲求を手放しさえすればもう少し眠りつづけることができるのだが、手放そうと抱きつづけようと、欲求の有無なんぞ知るか、という感じで花子は五時半ごろからぼくを起こしにかかるのが常だから、ぐーすか朝寝を決め込むことなんてできそうにない。だからせめて朝くらい休みらしいことを、という発想は、まったくもって正しい。
ちゃっちゃと身支度とドウブツの世話を済ませ、カミサンと散歩に出かける。コースは先週の日曜とおなじ。善福寺川沿いの遊歩道を延々と西に歩き(実際は蛇行しているのだが)、遅野井の滝がある善福寺公園に向かう。先週よりちょっと暑い。八月も下旬だというのに朝顔だの百日紅だの芙蓉だの、夏の花が急に増えてきたように思えるのは気のせいだろうか。しかし一方で蝉たちの声は、今日は幾分遠目に聞こえた。
仕事。某IT企業カタログ、某官公庁ポスターなど。昨日もそうだったが、仕事のメールがちらほらと届く。世の中、言われているほど停滞はしていない。みんな動いている。休むべき日まで動いている。もっとも、停滞しているから必死にならざるを得ない、という考え方もあるかもしれないが。……と、こんなことを書いていたら、中野裕弓さんの名言を思い出した。
がんばらないけど、手は抜かない。
これこそ、仕事を楽しむ最大の秘訣。
昼食は手巻きずし感覚でサンドウィッチ。夕食は豚肉とセロリとトマトのさっぱり煮込みをカミサンがつくってくれた。

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