主人公は戦死した伯父の供養のために、ソロモン諸島にあるコロンバンガラ島を訪れる。
ちょいちょいと挟み込まれていた過去の記録や土地の記録、そして思い出たちが、主人公にさまざまな妄想をさせる。何か行動を起こすたびに主人公はその経験や見聞と記録たちを結びつけ、そりゃないよ、とツッコミを入れたくなるような妄想を断片的に繰り広げる。というより、軽く、しかし突拍子もない感じで妄想をして、そのまま考えた世界をポイッとどこかに投げ捨てる。そんな感覚なのだが。本作、「かもしれない小説」だなあ、と思ってしまった。
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/09/07
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