わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

快感

 六時起床。やや曇りがちだが時折姿を見せる陽射しは意外に鋭く、朝のひんやりとした空気を暖めながら切り裂いているように感じられる。深呼吸をする。肺に流れ込むのは、暖かな空気なのか冷たい空気なのか、よくわからなくなる。半分半分かな、と根拠のない結論を無理やり捻り出し、勝手に納得しながら燃えるゴミを出した。
 かなり落ち着いた一日。思い切って休んでもいいのだが、ここはひとつ、不要になった資料や事務用の書類などを廃棄しようと思い立ち、作業をはじめたら丸一日かかった。こまめに捨てているつもりでも、知らず知らずのうちに不要物は増え、瓶の底に沈殿する澱のように書斎のあちらこちらに溜まってゆく。ひとつひとつ中身を改めながら作業しようかと思ったが、そうすれば「もうちょっとだけ取っておこう」と思うに違いなく、そうなればどんなに作業が大変でも効果が薄くなるのは目に見えている。中身はあまり確認せず、いらんな、と思ったら容赦なく捨てた。法的に保管する義務のある書類以外はあらかた捨てた。次第に捨てることが快感となり、一通り捨て終わると、今度はそれらをシュレッダーにかけるのが快感となる。シュレッダーが終わると、もう終了だ。楽しかった、と思う反面、ある程度の物足りなさも感じている。ならばまた不要物を溜め込むべきか。いや、それはイヤなこった、と自分に言い聞かせながら、シュレッダーのカスがあちこちに散った書斎に掃除機をかけ、最後の仕上げをした。