童謡「ぞうさん」など、数々の名作を残しているまどみちおだが、昨年100歳になった。年末だったか、偶然テレビでまどさんのドキュメンタリー番組を観たのだが、もうよぼよぼで、書く字もへなへな、入院したり施設で暮らしたり、奥様は痴呆だったかほかの疾患だったかは忘れたが大変な状況にある様子を、冷静にレポートしていたのが印象的だった。ニンゲン、生きている限り言葉と向き合いつづけることになる。どんなに自身の環境が変わろうと、そして言葉自体が変質しようと、言葉を通じて世界を知り、言葉を通じて世界と関わるのだ。まどさんが綴る平易で飾り気のない言葉たちもまた、ささやかではあるかもしれないが、世界と関係を構築するための重要なツールなのだ。番組を観ながらそんなことを考えていたのだが、本作でそれを確認できるのかどうか。非常に気になる。

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