わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

大江健三郎『水死』

 第十章「記憶あるいは夢の訂正」。周囲はどんどん活性化しはじめ、古義人に対し心を閉ざしていた息子・アカリまでもが、「森の家」の中で、少しずつ自分らしい活動をはじめる。
 第十一章では、「水死小説」を断念した古義人もついに動きはじめる。要するに、建設的な読書をはじめたということなのだが。読むことを通じて、書く。これは大江さんの手法の基本だからなあ。

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