吉祥寺でちょっと時間が余ったので気まぐれでブックオフに入ったらこれがあったので買って、公園のベンチで昼食後に読んだ。
自殺した元小説家の皆木旅人の本当の死因は他殺なのではないか、と疑いを感じた編集者であり皆木の遠い甥?にあたる春田が真実を探ろうとする。大西さんお得意のミステリーなのだが文学的哲学的な部分が多く、突然サスペンスやミステリーの領域を越えて純文学的な世界に突入していく。この、妙な飛躍がとても好きだ。さて、本作はどうなるのか。
ところで大西さん、たしか御年90、だったような……。まだまだ創作されているのだろうか。
- 作者: 大西巨人
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2000/02
- メディア: 文庫
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大西巨人の作品はこちら。最新作は2007年発表の『地獄篇三部作』。まだ読んでないけど。