わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

番外編・朝日新聞と日経新聞の書評に古井由吉『やすらい花』

 朝日のほうは書評ではなく古井さんへのインタビューだったけど。
 前作のギッスギスな緊張感がほぐれ、安心して読める反面、足元から沁みてくるような狂気がわずかに感じられる妙な作品。これは古井さんの作品だけでなく、優れた現代文学を読むたびに思うことなのだが、感動とは涙を流すことではない。心が動くことだ。そのベクトルは限定されるべきではない。

やすらい花

やすらい花

古井由吉の作品はこちら。最高傑作は『仮往生伝試文』。超難解だが、必読だと思う。