わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

古井由吉『やすらい花』

「涼風」。ある朝帰りの男が生け垣ごしに、老人が鉢植えの並ぶ棚に頭をつっこんで倒れてしまう瞬間を見かける。そのときに、家の中から出てきた若い女性の艶やかな姿に彼は一瞬心奪われる。老人は数日後に亡くなったようで……。
 なるほどなあ、と共感した箇所を軽く引用。

 人は体験したことよりも、実際には体験するに至らなかったことどものほうに、長く支配される。何を熟知しているか、自身でも知らず、問われても答えられない。

やすらい花

やすらい花

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