五時五十五分起床。雨。強まったり弱まったり止んだり降ったりを不規則に繰り返す。変化しつづけているというのに、空の色は朝から夕方まで大きく変わることなく、平坦な灰色のままだった。よくよく観察すれば、気象状況に連動した微細な違いがわかるのかもしれないが、それほど暇ではなかったからそんなことはしていない。仕事。
花子は気象状況とおなじように、眠ったり起きたり大人しくなったり大騒ぎしたりを不規則に繰り返している。麦次郎はじっとしたまま、押し入れのなかでまるまってグースカと寝ている。おなじ猫でも、ずいぶん違う。