わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

わからないし、わかりようもない

 鼻は詰まる、おまけに垂れる。喉の痛みは治まらず、夜になると乾いた咳がかすれた音をたてるようになった。これを、治りかけの症状と捉えるべきか、悪化と捉えるべきか。過去の経験から察するに、治りかけなのだが。体力だけが身体の底のほうで恢復した妙な感覚と、上っ面だけひどい風邪の症状とが同居するような感覚。これまで何度も経験してきた。だが今回もそれが当てはまるのかどうか。わからないし、わかりようもない。
 六時起床。いつもと変わらぬ朝。朝日はオレンジ系の炭酸ジュースのような光を、空一面を折々と重なるように広がる雲のあちこちにある薄い部分から透かせている。取り立ててめずらしくもない風景に、少しだけ心奪われた。単なる放心状態かもしれぬが。
 午前中は某食品メーカー企画、某教育機関企画など。マスカルポーネソースのパスタとソーダブレッドでサササッと昼食を摂り、外出。小石川にて、某案件の打ち合わせを九十分ほど。桜並木が赤茶色に染まっていた。すっかり落葉し、さみしく枝ぶりを晒す木も少なくない。よくよく目を凝らすと、すでに蕾はあるようだ。四カ月後、これが開くことになる。
 体調が悪いのですぐに帰ろうかと思ったのだが、急ぎの予定がなかったので、つい銀座に向かってしまう。正確には、京橋。メルシャン本社近くにある「ギャラリーモーツァルト」で、アイヌ神話をテーマに作品を展開する版画家でありアイヌ民族運動かでもある結城幸司氏の個展を観る。詳細別項。
 十七時すぎ、帰社/帰宅。夜までメールチェックと事務処理に追われた。