六時起床。身支度を進めるうちに空が少しずつ明るみを増してゆくのはわかるが、結露の増えた冬の窓ごしに眺めていると、部屋と空、あるいは家と空ではなく、水槽の内側と外側、という感覚に襲われる。家のなかは水槽の外側のようでもあり内側のようでもある。空が内側なのだとしたら、そこに人は何を飼っているというのか。自然、なのだろうか。自然は、いつの間にか社会の外部ではなく、社会の内部になってしまっているのかもしれない。そんな、取りとめのないことを断片的に考えた。
猫がうるさい。
十時、カミサンは麦次郎を連れて病院へ。ぼくは花子をかまいながら仕事。某生命保険会社パンフ、某大学広報誌など。
昼ごろ、カミサン帰宅。麦、まだちょっと高血圧。だが異様に元気そう。調子にのっているときの軽く興奮しつつ威張りくさった表情をしている。
少し散歩し、あとはひたすら仕事。