「群像」2月号掲載。盗みグセのある十一歳の少年とその父との出会い。そして、おなじく十一歳くらいの、異様なまでに口の悪い少年との出会い。主人公の生活のなかに、小さな、本当はそう呼びたくないような「悪」が、ちまちまと現れる。しかしそれらはすべて、ドイツという異国の場の作用のせいなのだろうか、悪としてではなく、そしてもちろん悪人としてでもなく、純粋に「わたしの知っている人」「わたしと関わりをもった人」として描かれる。
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- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/01/07
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