わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

両家のコラボ

 五時五十五分起床。暑いわけではないのに、湿気がねばっこく体にまとわりつく。起き上がりトイレに向かうわずか数メートルという短い距離ではあるが、その湿気を引きずるような感覚で歩いた。いや、それとも引きずっていたのは自分自身の身体ということか。少なくとも、壮快な目覚めではなかった。身軽というにはほど遠い、重く固まった身体を傾けながら静かに、しかし強引にほぐす。そんな目覚め、そんな起き方だった。そのまま、重さの感覚だけをずるずると引っぱったか。それとも、そこに湿気がどかりと乗っかったのか。
 しかし身支度をするうちに、重さは自然とどこかへ消える。湿度の高さだけは相変わらずだが、根を上げるほどの不快さではない。何かに没頭しているうちに、どこかに紛れ、そのまま行方不明となる。気まぐれに帰ってくることはあるだろう。しかし、思い出さないかぎり、いや、思い出しても気にしないかぎり、その存在に振り回されることはない。
 仕事。某官公庁企画、某教育事業者パンフレット、某アパレル業者企画など。何度も何度も猫にジャマされた。
 陽が落ちてから散歩へ。湿度がまた上がっているような。時折、ぽつりぽつりと雨が頬や腕を打つ。だがそれは自分だけなのかもしれず、街を歩く人は誰も気にしていない。自分にばかり雨滴が当たっているのか、それとも他の皆が鈍いのか、はたまた気にしていないだけなのか。わからない、と思いながら、雨ではなくて汗で湿っていた額をハンカチでぬぐった。
 夕食はコロッケ。夕方、義母が届けてくれたもの。材料のじゃがいもは、ウチの母から贈られてきたもの。両家のコラボだ。