息子が父が他界したころの年齢になってから、父の半生を振り返る……と書くとフツーの小説っぽいのだが、そうではない。父親は驚異的な記憶力を持ちながらも現実と虚構がないまぜになってしまうらしく、晩年は学者の研究対象になっていた。息子はその学者が残した著書から、父のリアルな姿を少しずつ追っていく。
円城塔の作品にしては、かなり読みやすいかな。いや、そんなことないか。物語性は強い。
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/08/06
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