わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

蕾見

 六時起床。ウグイスの声を期待して窓を開ける。耳を澄ますのではなく、耳で音をたぐり寄せる。そんな感覚の探し方だ。すぐに声は聞こえた。だがたちまち遠くなり、カラスたちの鳴き交わしと入れ替わる。そこに時折、カルガモの弁がふるえるような声が混じる。近ごろはオナガガモコガモの姿をあまり見かけなくなった。すでに旅立ったのか、河岸を変えたのか。
 仕事。腰を据えて作業しようとすれば電話がなり、メールが届き、と臨機応変な対応を迫られつづけ、ようやく落ち着き自分のペースで手を動かせそうになったところで昼食。午後はどういうわけか脳の回転も加速したようで、あっという間にアイデアを出せたものの、すぐに時間切れ。身支度し、外出。
 春の嵐。短めのフレアスカートを履いた女性がマリリン・モンローよろしくスカートを押さえているのを数度見かけた。パンツ見えるかな、と一瞬思うのだが、見えたところでどうってことないよなあ。
 十六時、茗荷谷着。某社にて打ち合わせを二本。
 播磨坂の桜並木を歩く。桜の木は枝の先々にびっしりと並ぶ蕾をめいいっぱいふくらませ、いつ咲き出すか、その頃合いを伺っているように見える。その根元で花見をしている大学生を見かけた。花見ならぬ蕾見か。それにしてもこんな風の強い日にするこたねーだろ。と思ったら、十数分後、駅で彼らを見かけた。風に辟易し、断念したと見た。わはは。
 帰りがけ、高円寺に寄り「桃太郎ジーンズ」で修理に出していたジーンズを引き上げた。股に穴が空いてしまったのだが、リペアしたとは思えぬくらい美しい仕上がりになっていた。岡山のジーンズの技術力を垣間見た。また桃太郎で一本新調したいのだが、もう少し先かな。