わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

福永信『一一一一一』読了

 物語の新しい語り方、なのだろうか……。実験的なのだが難解ではない。作品世界に読者をぐいぐいと引き込む力もある。だが、ここに描かれた会話はいい加減の極み。したがって読者もいい加減な与太話としてそれを読む。コミュニケーションを成立させないことから生まれた与太話。真実は何も語られていない。虚構から垣間見える真理もないのだろう。だが、それでいい。なぜなら小説とは自由な表現形態なのだから。そんなことを思った。個人的には、この作品好きです。許せないとかわからないという声は多そうだけれど。

一一一一一(イチイチイチイチイチ)

一一一一一(イチイチイチイチイチ)

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