わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

木田元『反哲学入門』

 毎晩数ページから十数ページずつ、時間をかけてゆっくりと読んだ。
 この一冊で、ギリシア哲学からハイデガーまでを総なめにすることができる。と書くとかなり駆け足で思想の歴史を辿っていくように思えるが、実際はひとつひとつを、木田流の解釈をたっぷりとまじえながら、丁寧に紐解いていく感じだ。大学時代、専門であるドイツ語の勉強はそこそこにし、ドイツ文学やドイツ哲学ばかり学んでいたので哲学関連の本は好きでよく読むのだが、こういった形で哲学史全体を俯瞰するのは初めての経験。思想を「流れ」で掴むことができた。こういう哲学史の読み方もある意味弁証法的って言えるのかな。

反哲学入門

反哲学入門

反哲学入門 (新潮文庫)

反哲学入門 (新潮文庫)

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