わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

長い夏

 六時、寝坊したわけではないのだが、緩慢な目覚め。まだなお続く残暑の厳しさが目覚めをもたつかせているのか。それとも生まれ持っての怠惰さが、じわりじわりと眠りや目覚めに染み出してきたか。
 打ち合わせの予定が昨日に変更になったので、今日は書斎に籠もってひたすら作業。企業のカレンダーの作品を手掛けるアーティストの解説を書くという、学芸員みたいな仕事。絵は好きだから、楽しい。
 十八時過ぎ、散歩へ。玄関に鍵をかけているときに吹き込んだ夕闇の風が妙に涼やかで、秋の訪れを確かに感じたのだが、歩きはじめると風はほとんど感じられなくなり、汗腺を締めつけるような暑さこそ感じられないものの、まだまだ夏の名残が濃く残っているのが、肌にも、そして自分の体内にも感じられ、外からと内からの熱に、押しつぶされそうな気分になった。だが、あと十日も耐えればいいのではないか。そう思っているとカミサンが、去年の九月三十日の気温は三十度だよ、と教えてくれた。去年とおなじように気温が推移するとすれば、暑さに苦しむ期間はどうやらあと十日では済まないらしい。
 日本の夏は、長くなった。