わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

中上健次『異族』

 タツヤたちの逃避行はつづく。異常な情熱があるというのではない。生への執着もあまり感じられない。ただ彼らは、流されるように逃げる。その行動は、異端の者として生まれたという運命そのものに流されているようにも、運命に抗うがゆえに他の何か大きな流れに飲み込まれているようにも、感じられる。

異族―中上健次選集〈2〉 (小学館文庫)

異族―中上健次選集〈2〉 (小学館文庫)

異族

異族

中上健次の作品はこちら。『千年の愉楽』が映画化されるよ。
中上健次 (別冊太陽)

中上健次 (別冊太陽)