わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

高村薫「生還者」

「群像」12月号掲載。いやあ、驚いた。ミステリー作家と思われているが本人は純文学志向が強い、ということをどこかで読んだ記憶があるが、本作はすさまじい実験小説。時系列も空間も意識もねじれてとぎれて、それでいてひとつの世界をシッカリと構築できている。つげ義春の「ねじ式」を彷彿とさせる。主人公はその後、鈴木商店を発見できるのだろうか。気になる。

群像 2012年 12月号 [雑誌]

群像 2012年 12月号 [雑誌]

高村薫の作品はこちら。井筒監督(昔有楽町阪急で見かけたことがあったな)の最新作の原作者なんだね。