わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

古井由吉「水こほる聲」

 私小説的な作品世界に。古井さんは自身を私小説家ではないと言っているが、実は物語性が希薄となり、記憶の迷路に埋没しながらも全方位的に感覚を研ぎ澄ますことで自己が明確に確立されているような、そんな状態を延々とつぶやくように書きつづけるタイプの作品にこそ、古井さんの魅力が隠れている、と思っている。

新潮 2013年 05月号 [雑誌]

新潮 2013年 05月号 [雑誌]

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