わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

いとうせいこう・編「存在しない小説 第2回「リマから八時間」スアレス・ファナルド/仮蜜柑三吉・訳」

 文盲の女性が甥のために録音したテープの内容、という設定なのだが、口語的にいきいきしているかと思えば、突然(スタンダードな)小説らしい文章構成や言葉遣いに変わったり、こっそりと主体が入れ替わっていたり。地味におかしなことをしている。もっとも、存在しない小説の書評的な内容という時点で十分に実験作だけれど…って、レムとかボルヘスがすでにやってるか…。

群像 2013年 05月号 [雑誌]

群像 2013年 05月号 [雑誌]

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