わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

違う生活

 結婚記念日。まだサラリーマンだった。山積みの仕事を半狂乱状態で必死になってこなし、へろへろになって式に臨み、披露宴ではベロ酔いしてわけがわからなくなってしまった。あれからもう十八年。家族は猫が二匹も増えて今では老齢となり、鳥は初代が逝き、二代目も逝き、三代目は疾患をかかえながらも長生きしつづけている。ぼくら夫婦は会社をおこし、自宅兼事務所で普通のサラリーマンとはリズムもやることもまるで違う生活をしている。
 六時起床。朝から仕事に取りかかるが、午前中にはあらかた片づいた。年に数度、こんな呑気な時期が来る。いっそ休んで旅にでも出てみたいが、高齢の動物たちが心配だし、仕事はゼッタイにゼロにはならず、いつ新規の依頼が飛び込むかもわからず、零細の自営業者としてはそれを逃す気になどなれず、ということで、およそ旅とは縁遠くなってしまった。
 午前中はカミサンが麦次郎を連れて病院へ。慢性腎不全、医学的にはほぼありえないのだが、数値が改善されていたようだ。ほんとうにすごい猫だ。一方、花子は尿の回数こそ減ったが、夕方に軽く軟便。どうも落ち着かない。精神的にも落ち着かない。ずっと騒いでいる。騒いでいるか寝ているかで、ちょうどいいまったりとした状態が、ない。