わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

浦賀小旅行記

 六時四十分起床。猛烈な眠気との戦いになんとか勝利した。昨日の迷子ランニングの影響だろう。
 晴れ。今日から気温が下がるという予報だったはずが、まだまだ夏の暑さを引きずっている。花々や木々は冬に向かって着実に移ろっているというのに、気温と人の服装は十分に移ろいきれないでいる。
 十一時、カミサンと外出。浦賀に小旅行。中央線、山手線、京急と乗り継ぎ、およそ二時間。はじめて降りた浦賀はひなびた田舎町という感じ。以前取材で訪れた湯河原にちょっと似ているような気がしたのは、地方都市の駅前は意外にも平均化が進んでいるからか。駅を出ると浦賀ドックがすぐに目に入る。商店街は閑散とした感じで、観光地にも、漁師町にも、工業の街にも、住宅地にも見えない。あちこちに切り立った崖。コンクリートでしっかり固められている。こうしなければ住めない土地、住めない国。自然と折り合いをつけられない国。自然の猛威と、かろうじてバランスが取れている国。
 晴れている。薄手のジャケットを着ていたが、汗ばんだので脱いだ。
 地元の定食屋で地魚定食。まぐろ、はまち、たい、ひらめ。ひらめは淡泊なのにしっかりしたうま味があり、絶品だった。
 西叶神社へ。以前、カミサンが友だちと訪れたことがあるという。詣でた後で勾玉を買い、渡し舟にのって湾を挟んだ対岸に移動し、東叶神社で勾玉を入れる袋(小さなお守り袋)を買う、というのが流儀だそうだ。それに則ってみた。カミサンは白水晶、ぼくは緑色の美しさに魅かれたので翡翠を買ってみた。渡し舟は定員12名の小型船で、対岸までは2分くらいで到着してしまう。150円。一瞬ではあるが、エンジンの振動を尻に感じながら呑気に揺られていくのは気持ちがいい。
 東叶神社へ。神殿を詣でてから、神社の敷地内ではあるらしい裏手の小高い山にある長い石段を上りきり、浦賀城跡地に行ってみる。モモがパンパン、汗ばみ、イキも上がってきた。頂上から見える海の表情はおだやか。滑らかな海面に、たくさんのボートが白い波の筋を描いていく。海面が夏の色を微かに残した陽の光を細かく刻むように照り返していた。勝海舟ゆかりの場所らしいが、幕末の歴史には疎いのでよくわからない。袋を買って、ここを後にした。
 しばらく湾の周囲を散策。ついでに、目に付いた小さな神社に寄ってみたり、アホ面してコンクリートで固められた崖を眺めてみたり。地元で有名らしいパン屋さんに立ち寄ってみる。ソフトフランスパンゆかりの地らしい。ふーん。このあたりが本拠地の小泉進次朗の写真が飾ってあった。明日の昼用のパンをいくつか購入。ついでにソフトフランスをバンズにしたフィレオフィッシュを買ってみた。これはその場で食べてしまった。魚はアジっぽかったな。たぶんアジだ。パンの柔らかさと小麦粉のうま味、アジのしっかりしたうま味、そしてタルタルソースのうま味、すべての相性がよい。
 来たルートとおなじ電車で帰宅。夕食は荻窪ルミネの地下で買った柿の葉寿司にした。これも好物。



↓指入っちゃった