「群像」2015年12月号掲載。そういえば、昨日1月号が届いてたな。
十年前に病死した彼女の遺骨を持ちつづけていた男。新たに結婚することになり、男は骨を散骨することを決意するが、なにかとジャマが入って手離すことができない。彼は新婚旅行の訪問先で妻の目を盗んでささっと巻いてしまおうとするのだが…。
愛情による拘束は、愛情によってしか打破できない。ってことかな。いや、新たな拘束を生むことになる、ってことかもしれない。…と書くと運命論的で重苦しく感じるのだが、文体が軽いしギャグ的な演出もあるので気軽に読める。