「群像」2016年3月号の巻頭特集。アンソロジー(大半が短編小説だと思うのだけれど)として、津島佑子、高村薫、古川日出男、津村記久子……といった作家たちが短編を書き、ラストには高橋源一郎・奥泉光・島田雅彦による鼎談が掲載されている。
「半減期を祝って」津島佑子。30年後の、原発事故で大量に漏れ出したセシウムが半減期を迎えるころの日本の状況を悲観的に書いている。悲しいよねえ。事故の無理やりの肯定化や受け入れ、ナショナリズムの台頭、差別政治、そして日本の孤立。まだこの特集の中ではこの作品しか読んでいないのだけれど、みんなこんな感じで、悲しいのかな。つらいことだ……。