わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・芸術・哲学・思想の読書&鑑賞日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

尾崎真理子「ギー兄さんとは誰か 大江健三郎と柳田国男」(1)

「群像」2020年4月号掲載の新連載評論。大江の神話的でありながら知的な裏付けのある「谷間」の世界観は、確かに柳田の影響を受けているのかもしれない。『万延元年』やぼくの好きな『懐かしい年への手紙』のギー兄さん、『燃え上がる緑の木』の新しいギー兄さん、そして晩年シリーズのギー・ジュニアと、姿や設定を変えて繰り返し登場する「ギー」という人物は、大江の父が愛した書物から拝借した「義」であり、柳田の「ギ」でもある…という仮説、かなり理にかなっていると気がする。もちろん大江さん自身は無意識なのだろうが。

 

 

群像 2020年 04 月号 [雑誌]

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  • 発売日: 2020/03/06
  • メディア: 雑誌
 

 

ひみつの王国: 評伝 石井桃子

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万延元年のフットボール (講談社文芸文庫)

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懐かしい年への手紙 (講談社文芸文庫)

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