五時四十分起床。気温は昨日よりかなり上昇するとの予報だったが朝の体感はそれほどでもない。寒いかな、寒いよな、と自問自答のように気温を確認しつつ、身支度。気密性の高い現代のマンションで、しかも自宅兼事務所、通勤などで頻繁に外に出ることはないというの、ここまで神経質に気温差を気にする必要はない。それでもついつい敏感に反応してしまうのは、本能のようなものか。生まれついての寒がり、ということも関係しているのだろう。
仕事。昨日はMacのクラッシュで復旧に半日以上を費やしてしまった。そのしわ寄せが、若干ではあるが、ある。だが急ぎではないので、坦々と作業。
午後、妻が外出。義父の血栓を除去するカテーテル手術の日なので、手術そのものには立ち会えないが、終了後に義母とともに医師から状況説明を受けるのだそうだ。手術は問題なく、一週間ほどで退院できるとのことだった。ひとまず安心。
夕方から急に忙しくなり、対応に追われる。断片的に山場が来る状況が、日付が変わる直前までつづいた。でもまあ、なんとかなっている。
津村記久子「二千回飲みに行ったあとに(「群像」2022年1月号掲載)。サラリーマンのコミュニケーションなのだが、意外と知らないプライベートな側面を、短篇のなかでしっかり凝縮して表現できているのがすごい。実際には凝縮ではなく断片の選び方なのだろうが、そこを読んでいるだけで、登場人物への興味がわいてくる。その人物、定年退職のおっさんだけどさ。
井戸川射子「キャンプ」(同誌掲載)。今年、野間文芸新人賞を受賞した作家。はじめて読んだ。大人たちに連れられてやって来た、お互い初対面同士の子どもたちが、キャンプ中に普通の、でも少し変わっているかもしれない体験が、坦々とつづられている。その、体験の隙間に描かれる子どもたちの孤独が絶妙。短篇だし地味だが、今年一番感銘を受けた作品。この作家が一気に好きになった。