「群像」七月号掲載。福井県のド田舎のある中学校で、2年A組の女子が立てつづけに六名死ぬ、という事件が起きる。おなじ2Aの生徒である語り手の「ぼく」のところに、自分の死を予期した同クラスの女の子が突然やってくる。「ぼく」は彼女に好きだと思いを告げ、死ぬ前にセックスしようと提案する。
十代のヘンチクリンでもどかしい感情の描写の、うまいのなんの。舞城というと文体や物語の奇抜さばかりに注目されがちだが、心の微妙な変化を捉えるのがとにかく巧いので、ぼくはそこにばかり気を取られてしまう。
- 作者: 舞城王太郎
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