わたしが猫に蹴っとばされる理由

文学・哲学・思想の読書日記が中心ですが、雑食系なのでいろいろ取り上げてます。猫もいるよ♡

読書日記

回復

こんなに寝たらもうこれ以上眠れない、という限界だったのか。四時には目が覚めてしまったが、その後、結局うとうとしつづけていた。ものすごく古い家に引っ越す夢、そして室井佑月や知らないおっさん、若者たちと謎の合宿をする夢をつづけて見た。 五時三十…

断片と物語

五時四十分起床。曇りがちだが青空も広がっている。 仕事。某美容系案件を黙々と。夕方、ウォーキングを兼ねて整骨院へ。腱鞘炎の治療。痛みはかなりなくなっている。こうしてキーボードを使うことも、鉛筆であれこれ書くこともできる。 夕食は鮭のムニエル…

ポール・オースター/柴田元幸訳『ガラスの街』

少しずつ読み進めている。私立探偵ポール・オースターに間違えられたクインは、虐待を受けながら育ったらしい依頼人を出所してくる彼の父親から守るという依頼を受け、その準備を始める。クインはノートにメモを書き出すが、状況ゆえなのか、それともクイン…

秋野亥左牟『プンク・マインチャ』

Eテレ「日曜美術館」で紹介されていた絵本作家、衝撃のデビュー作。1968年初版とあった。ネパールに伝わる民話を元にしているらしいのだが、サイケな世界観の絵、強烈なキャラクター描写、登場人物があっけなく死ぬという痛烈な死生観と因果応報的な寓意に満…

ポール・オースター/柴田元幸訳『ガラスの街』

数日前からちょこちょこと読み進めている。オースターの作品に出会ったのは、大学生の頃だったか、それとも社会人になってからか。確か、ニューヨーク三部作の最高傑作と言われる『幽霊たち』を読み、その後、本作、そして『鍵のかかった部屋』と読んだよう…

三時間近く

今朝も五時四十分起床。昼間にアホなことを考えていたからだろうが、アホな夢を見た。ただし、アホな夢をいたという印象だけが残っているのであって、その内容はさっぱり覚えていない。目覚めた瞬間に感じている間抜けな笑いと呆れた感覚。 仕事。某案件の見…

瀬戸内寂聴「その日まで」(15)

「群像」2020年2月号掲載のエッセイ。この連載では過去に交流がありすでに他界している作家との思い出が中心になっていたが、今回は家族との記憶、そしてフェミニズムについて述べている。 群像 2020年 02 月号 [雑誌] 作者: 出版社/メーカー: 講談社 発売日…

町田康「神xyの物語」

「群像」2020年1月号の短篇特集に掲載。要するに古事記の冒頭ですが、町田節全開。『記憶の盆をどり』がかなり評判いいので、読んでみようと思っている。『ホサナ』が自分には合わなくて、途中で読むのをやめちゃったんだけどねえ。他の作品は結構読んでる。…

細菌性ではなかった

五時四十分起床。 妻は、昨日嘔吐し一瞬だったが体調を崩したコジコジを連れて鳥の病院へ。ぼくは後楽園で打ち合わせを二発。 妻からLINEで連絡。こっちゃん、換羽によるストレスが原因で細菌性ではなかった。今後、食事量の制限は必要だが問題はないそうだ…

滝口悠生「隕石」

「群像」2020年1月号掲載。迷いこむようにして訪れた居酒屋での会話。隕石、方言、佐渡、蜘蛛、金、ネパール、カレー、ナン…。最後にこれらが「UFO」に集約されていく(と読めなくもない)。その不思議なまとまり方が、妙に面白い。 群像 2020年 01 月号 [雑…

合計11km

五時四十分起床。成人の日。世界的にも、祝日にして式典をして、というスタイルで成人を祝うのはどうやら少ないらしい。アジアやアフリカの一部の民族には度胸試しのような儀式が今なお残るようだが、よくわからない。いずれにせよ、晴れ着とはおよそ縁遠い。…

長嶋有「あら丼さん」

「群像」2020年1月号の短篇特集に掲載。もう2月号が届いているのだが、まだ1月号を読んでいる。 長嶋有本人がモデルらしき語り手が主催する句会、俳句の同人サークルのメンバーがであるあら丼さんが急逝する。語り手は同じ句会の同人のスモという男とともに…

固定具として

今朝も五時四十分起床。それなりに眠れたというのに朝から疲労を感じるのは、昨夜の筋トレがハードだったからか。 仕事。朝から見積やら納品やらと慌ただしい。せわしなく動き回っていると、コンペだった某案件の採用が決まり歓喜。別のコンペ案件も昨日、採…

飛浩隆「未の木」

「群像」2020年1月号掲載。並行宇宙をまたぐ愛。うん、そんな感じ。 群像 2020年 01 月号 [雑誌] 作者: 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2019/12/07 メディア: 雑誌 象られた力 kaleidscape (ハヤカワ文庫 JA) 作者:飛 浩隆 出版社/メーカー: 早川書房 発売…

飛浩隆「未の木」

「群像」2020年1月号掲載。この作家のことは全然知らなかったのだが、SF作家としてかなり有名なようだ。だとすると知らなかったことがちょっと恥ずかしくなったりもするのだが。 結婚記念日に単身赴任中の妻のもとに夫から送られてきた謎の鉢植え。諸星大二…

変容と心配と

五時五十分起床。昨日のインターバル走が少しこたえているようだ。曇天。微かな朝焼け。 午前中は掃除。午後からは仕事。 夕食は年末に作って寝かしておいたローストビーフをどんぶりにして食べた。食べながら、マツコ・デラックスがMCをするバラエティを観…

年始

あけましておめでとうございます。 五時四十分起床。元旦ではあるが生活のリズムは普段とあまり変わらない。身支度し、動物たちの世話をし、グラノーラとヨーグルトで朝食。 元旦恒例の朝刊掲載広告の切り抜き。今年は西武百貨店が特におもしろかった。そし…

大澤真幸「〈世界史〉の哲学(122) 近代篇37」

「群像」2020年1月号掲載。副題は「「Anno Domini(主の年)」から「A.D./B.C.」へ」。十八世紀後半からのネーション(国民)という概念の誕生。新しい概念であり、ナショナリスト自身も新しい存在であることを強く自覚し主張しているにも関わらず、彼らは自…

行く年の

五時四十分起床。曇天。雲の厚い朝は目覚めが重くなる。起きることはできても、眠気をしばらく、呆れるほどに引きずる。気づくと雨が降りはじめていた。 冬休み中ではあるが休み明け納品の案件がいくつかあるので、今日は仕事をすることに。といっても年末の…

百年の孤独のような

五時三十五分起床。今朝はトイレで目覚めなかったことに気づく。なぜだろう。わからない。 仕事。複数の案件が年をまたいですぐの納品となっているので、あまり気持ちは休まらない。今日が仕事納めではあるが、まだ最終決定の指示が来ていない案件や、年明け…

小池昌代「ぶつひと、ついにぶたにならず」

「群像」2020年1月号の短篇特集に掲載。小池昌代は好きな作家の一人。ひとまず半分くらい読んだ。祖母の世話のために学校に行っていない男の子。負の感情に取り憑かれた祖母から受ける理不尽な扱いが悲しい。だが、なぜか微かに希望のようなものも感じる。な…

川上弘美「恋ははかない、あるいはプールの底のステーキ」

「群像」2019年1月号掲載。例の短篇小説特集。ある日本人の子どものアメリカでの生活の話が、あの淡々とした、そして半歩ほど現実からはみ出したような文体で語られる。 群像 2020年 01 月号 [雑誌] 作者: 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2019/12/07 メデ…

保坂和志「UFOとの対話」

「群像」2020年1月号掲載。宇宙論、認識論、時間論、多元宇宙論、のごったまぜ。今のところ、UFOとは対話していない。いや、しているのだが、その対象がぼくらの考える乗りもの的なUFOではない。 群像 2020年 01 月号 [雑誌] 作者: 出版社/メーカー: 講談社 …

鉛雲

五時三十五分起床。葵が、夜が明ける前から窓を開けろとうるさい。猫だから多少は見えるのだろう。 曇天。空の色だけなら二月、鉛色の雲。 外出の予定がないので、終日書斎で仕事。某生活家電メーカーパンフレット、某金融機関広報誌、某美容メーカーカタロ…

山尾悠子「漏斗と螺旋」

「群像」2020年1月号掲載。例の短篇特集。この作家のことはまったく知らず読んだこともなかったのだが、現代詩の散文詩みたいな書き出しが気に入ってしまったので、先入観ゼロで読み進めている。難解だが妙に映像的な描写は、松浦寿輝あたりを彷彿とさせるの…

高村薫「星を送る」

「群像」2020年1月号の「新年短篇特集」に掲載。天文学、物理学、そういった科学的かつ大半が人知を超えた世界のことなら理解できるが、人の心は今ひとつ理解しきれない男。…かなしい。 実は、高村薫ってほとんど読んだことがない。短篇を数作品、という程度…

アンソニー・レイノルズ『瓦解の美学 JAPAN 1983-1991』

敬愛するデイヴィッド・シルヴィアンと彼がフロントマンを務めた伝説のブリティッシュ・バンド「JAPAN」の解散直後から事実上の再結成である「Rain Tree Crow」の空中分解までを、当事者のバンド・メンバーおよびさまざまな関係者が語っている。時間がある時…

高橋源一郎「カズイスチカ」

「群像」2020年1月号の新年短篇特集に掲載。さまざまな、高齢者の「死」の間際、そして「死」そのものが断片的に、そして重層的に語られている。少し実験的な感じ。やはり高橋源一郎はこうでなければいけない。表題は鴎外の作品名のようだけれど、残念ながら…

瀬戸内寂聴「見るな」

「群像」2020年1月号の新年短篇特集に掲載。例によって自身の波瀾万丈の恋愛人生を題材にした私小説なのだが、数十年を一気に駆けぬけるような展開だというのに、その一瞬一瞬の感情が、たいして描写されてもいないにもかかわらず、克明に伝わってくる。そし…

大澤真幸「〈世界史〉の哲学(121) 近代篇36 存在論的に未完成な共同体」

「群像」2019年12月号掲載。作者が考えるネーション(近代国家、と捉えていいと思う)の条件が非常に面白く納得できたので、要約してメモしておく。 ネーションとは人々の共同体であるにも関わらず、それ構成するメンバーはほとんどが互いに面識がない。 ネ…